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明大生の推しミュージアム[飛ノ台史跡公園博物館]ミニ土偶にビッグ土器!ユニークたちが集まる縄文博物館

2024/03/01公開
明大生の推しミュージアム[飛ノ台史跡公園博物館]ミニ土偶にビッグ土器!ユニークたちが集まる縄文博物館


皆様こんにちは!今回は明治大学博物館学生広報アンバサダーの村松遥香が千葉県船橋市の飛ノ台史跡公園博物館を紹介していきます!


目次

  1. こんなところに博物館!
  2. 貝!貝!貝だらけ!
  3. わかりやすい模型の数々
  4. ユニークな展示方法
  5. 縄文土器好き大歓喜!な展示
  6. 〈おまけ〉ユニークなキャラクターの数々
  7. インフォメーション



こんなところに博物館!

JR総武線船橋駅からのった新京成バスをおりると、住宅街の中に真っ先に見えるのはみんな大好きショッピングセンター!

本日はこちらに…ではなく、

そのすぐ近くに存在感のある大きな建物が飛ノ台史跡公園博物館です。



土器みたいな外観の博物館


貝!貝!貝だらけ!

この博物館は約8000年前の縄文早期の遺跡・飛ノ台貝塚を保存・公開する目的で2000年11月に作られたそうです。

2階と公園は飛ノ台貝塚、3階は船橋市内の縄文遺跡を展示しています。


この飛ノ台貝塚では炉穴や住居趾、貝塚などが発見され、当時の人々の暮らしの一端を感じることができます。

そのためやはり、目をひく展示は貝塚!貝!



貝塚の剥ぎ取り標本 よくみたら貝以外も!


この貝だらけな性質は、当時の人々の生活にも影響しています。

現代に生きるみなさんは食べ物を切るとき包丁を使ったり、はさみで切ったりしますよね。

当時の人々もモノを切ったりするときに黒曜石などを打ち欠いて石の刃物を作っていたとされています。しかし飛ノ台貝塚のあるこの地では、石ではなく貝も刃物として使っていたそうです。

この貝刃で魚のうろこをとっていた!と考えられているとか…



ハマグリやカガミガイの貝刃


そのほかにも貝で作ったビーズや貝の腕輪も展示されていました。


どうして石ではなく貝を使っていたのでしょうか。



学芸員さんのお話によると、実は千葉県は最高標高点と平均標高が47都道府県中最低で(沖縄より低い!)特に北部には山がないそうです。

そのため使いやすい石をとることができないので貝や土器片で日常道具に代用していたとのこと。

当時の人たちもいろいろと頭を抱えていたのでしょうか…


わかりやすい模型の数々

この大きな穴は何でしょうか?古代のお風呂?それとも巨人の足跡?

こちらは遺跡から発見された炉穴と考えられる遺構の模型です。

見やすいように横向きに展示されており、実際の遺構(遺跡に残っていたものの中でも動かせないもの)に石膏を流し込んだ型から作られたものです。



炉穴の模型 実は発掘当時の作業員さんの足跡まで残っている!

また他にも同様に炉穴の模型があり、ボタンを押すと実際に炉穴を使用していた時の様子がわかるような演出があるものもあります。


ユニークな展示方法


当館2階の中央には謎の円柱がありました。



いったいこの柱の中には何が…!!

実はこの円柱の中には竪穴住居の復元模型がそのまま入って展示されています。

なぜこのような展示方法なのでしょうか。


外に展示しているとどうしても雨風の影響で劣化が早くなってしまうそうです。またいたずらもされやすかったり人が住み着いてしまう(!)こともあったりと屋外のリスクは大きいそうです。

屋内にあっても復元のクオリティは本物そのもの!



復元住居内部の様子


実際のサイズより少し縮小しているそう

また逆に屋外に展示しているものもあります。

こちらは実際の遺構を復元したもの(遺構を型取りして、遺構がある場所の真上に展示)です。このように発掘当時の様子を展示することでここを訪れた人々が実際の発掘がどのようなものかを想像しやすくなります。



十字にベルトを残したままの様子は、発掘手順がわかりやすい!


縄文土器好き大歓喜!な展示

再び館内に戻ります。

こちらには古い→新しい順に縄文土器が壁一面にずらっと並べられています。縄文土器の形が移り変わっていく様子がわかりやすくなっています。

この中には先ほど紹介したように、貝が使用された土器もあります。

縄ではなく貝殻で模様をつけたものです。

(サムネイルの写真をよく見てください。貝の模様とわかりますか?)



縄文土器たちの圧巻の眺め


こちらの展示は従来の展示と違いガラスケースがありませんので、細部までよく見ることができます。

同様にガラスケースのない展示としてこちらの超ビッグサイズの縄文土器があげられます。ケースがないだけでその大きさの存在感がさらに増した気がします。



その大きさなんと51×71㎝!!

超ビッグサイズもあれば超ミニサイズの遺物も展示されていました。

こちらは小室上台遺跡出土の通称バイオリン型土偶と呼ばれる土偶です。

こちらは日本国内最古級、最小級の土偶でありとても貴重なものです。



土偶好きなら一度は見たい

大きさは人差し指の第1関節くらい


飛ノ台史跡公園博物館は展示品も展示方法もユニークで

見ごたえがまるで貝塚にあふれる貝のように満載!

是非皆さんも訪れてみてください! 🐚🐚🐚


〈おまけ〉ユニークなキャラクターの数々

博物館を見学しているといたるところに謎のキャラクターたちが登場します。彼らはいったい誰なのでしょうか……



彼らをぜひ見つけてその正体を暴いてください!



インフォメーション

住所:〒273-0021千葉県船橋市海神4-27-2

アクセス:東武アーバンパークライン「新船橋駅」から徒歩約8分

         東葉高速線「東海神駅」から徒歩約12分

         京成本線「海神駅」から徒歩約15分

         船橋駅北口から船橋新京成バス山手ループ線「海神中学校前」

         下車徒歩約1分

         駐車場有り(6台)

開館時間:9:00~17:00(入館は16時30分まで)

見学所要時間(アンバサダー調べ):1時間半

休館日:(月曜日)、(祝日) (休日)の翌日((土曜日) (日曜日) を除く。

5月3日から5日は開館)、

12月29日から1月3日まで

入館料:一般…110円(団体20名以上は70円)

小学生~高校生…50円(市内在住の中学生以下は無料)

      (団体20名以上は30円)

飛ノ台史跡公園博物館www.city.funabashi.lg.jp


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