【企画展】活字の種を作った人々
2024/05/14公開

鉛の活字を組み合わせて機械で印刷する活版印刷技術は、幕末から明治初期にかけて日本に導入され、明治維新の大きなうねりとともに、産業として定着していきます。しかし、そもそも、活版印刷で使う活字はどうやってつくられたのでしょうか。活字のおおもとの型を「種字」と呼び、その種字を彫る職人がいました。それが種字彫刻師です。
種字は活字と同じサイズの木や鉛の角材の先端に、彫刻刀を使い、左右逆字に文字を彫っていきます。本文で使う活字はわずか3ミリ程度の大きさしかありません。そこにどんな文字同士が隣り合ってもバランス良く見えるよう、大きさ、太さ、そして書風をそろえて文字を彫刻するという、人間業とは思えない精緻な技術で種字を彫刻していました。
そんな高い技術を持つひと握りの職人たちですが、その多くが名前も残っていません。市井の職人として、美しい文字だけを残していきました。
本展では辛うじて名前の残っている種字彫刻師たちの足跡をたどります。現在の日本の書体づくりの原点ともいえる種字彫刻について、そしてその時代の書体についてご紹介します。[公式ホームページより]
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市谷の杜 本と活字館
Ichigaya Letterpress Factory
162-8001 東京都新宿区市谷加賀町1-1-1
電話:03-6386-0555
会 期:2023年11月03日(金)~2024年06月02日(日)
開館時間:10:00~18:00
休 館:月曜・火曜(祝日の場合は開館)、年末年始
入場無料
公式ホームページ:https://ichigaya-letterpress.jp/gallery/000345.html