公開シンポジウム「何のための博物館学?―岐路に立つ博物館・求められる未来像―」のお知らせ
▣ シンポジウムのお知らせ
公開シンポジウム「何のための博物館学?―岐路に立つ博物館・求められる未来像―」
10月6日(日)に國學院大學 渋谷キャンパス 学術メディアセンター常磐松ホールで開催されます。
【開催趣旨】
博物館の存在意義は、現在、大きな転換期を迎えている。国際的には2022年にICOMの「博物館の定義」が改訂され、博物館は常に、時代や社会とともに変化・進展してきた。国内でも2022年に博物館法が一部改正され、根拠法や資料の扱い、さらに社会とのかかわりなどに新たな観点が加わり、博物館のあり方に大きな変化を求めるものとなっている。
博物館の役割が時代の要請に応じてますます多様なものとなりつつあるなか、社会と響きあう姿を創り上げていくためには、「博物館とは何か」を考えることをしていかなければ道筋を見出せない。つまり、博物館の理論と実践の考究、すなわち博物館学という思考のもとでこそ、現在の社会に適った博物館のありようが導き出せるのではないだろうか。博物館学は博物館の羅針盤となるはずである。そのためには、博物館学という考究のあゆみや議論をふり返り、現在および将来の博物館、さらには社会に対してこの学がどのような役割を持ち得るのかの追究が必要と考える。
このような認識に基づき、今だからこそ「何のための博物館学?」という命題を立て、問題提起と5つの問いをもとに、日本においてその意味をあらためて考える契機とすることが本シンポジウムの意図である。
【プログラム】
10月6日――12:30受付開始
13:05――
【問題提起】博物館学は必要なのか
博物館学はだれのものか / 学の意味への問いかけ
駒見和夫
13:20――
【問い1】博物館への眼差しは日本でどのように生まれたか
博物館学の萌芽 / 函館仮博物場を事例として
金山喜昭
13:45――
【問い2】日本の博物館学は何を見据えてきたか
近代博物館学の階梯 / 棚橋源太郎が目指してきたもの
内川隆志
14:20――
【問い3】日本の博物館学は何をしてきたか
日博協、行政そして博物館学 / 実りある対話は成立したのか
栗田秀法
14:45――
【問い4】日本の博物館学はどのような状況にあるか
日本の博物館学の現在地 / グローバルな視点から問い返す
村田麻里子
15:10――
【問い5】日本の博物館学は何をしていくべきか
応用科学としての博物館学 / 博物館学の社会的意義を考える
浜田弘明
15:35――休憩
15:45――
【討論】
博物館と博物館学
金山喜昭・内川隆志・栗田秀法・村田麻里子・浜田弘明・田中裕二
ファシリテーター:駒見和夫
・講演者
駒見和夫(明治大学 教授)
金山喜昭(法政大学 教授)
内川隆志(國學院大學 教授)
栗田秀法(跡見学園女子大学 教授)
村田麻里子(関西大学 教授)
浜田弘明(桜美林大学 教授)
田中裕二(静岡文化芸術大学 准教授)
お申し込み締め切り 9月15日
定員(250名)に達した場合は、その時点で受付終了します。なお、レジュメのみ配布については、締め切りまで受け付けます。
ご参加・レジュメ申し込みはこちら
主催:これからの博物館学を考える会(代表:金山喜昭)
共催:國學院大學博物館
株式会社雄山閣
開催日:2024年10月6日
後援:全日本博物館学会、全国大学博物館学講座協議会
会場:〒150-0011 東京都渋谷区東4-10-28
國學院大學渋谷キャンパス 学術メディアセンター 常磐松ホール