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【おすすめ本5選】沖縄県立博物館「海を越える人々(前期) 琉球と倭寇のもの語り」がもっと楽しめる!

2023/09/06公開
【おすすめ本5選】沖縄県立博物館「海を越える人々(前期) 琉球と倭寇のもの語り」がもっと楽しめる!

沖縄県立博物館で開催予定の企画展「海を越える人々(前期) 琉球と倭寇のもの語り(2023年9月22日~11月19日)」をもっと楽しめる!

「倭寇」の活動した14世紀から15世紀にかけての東アジア海域は一体どのような世界だったのか。海を越えて行き交う人々と文化に触れてみませんか。

企画展の前後に読みたい5冊を、CUMAGUS編集部が独自にピックアップしてご紹介します!


企画展「海を越える人々(前期) 琉球と倭寇のもの語り」詳細はこちら



 

本日ご紹介するのは、こちらの5冊です!

①  倭寇―海の歴史(講談社学術文庫)田中健夫

②  琉球王国は誰がつくったのか 倭寇と交易の時代(七月社)吉成直樹

③  描かれた倭寇 「倭寇図巻」と「抗倭図巻」(吉川弘文館)東京大学史料編纂所

④  銭躍る東シナ海 貨幣と贅沢の一五~一六世紀(講談社選書メチエ)大田由紀夫

⑤  沖縄の名城を歩く(吉川弘文館)上里隆史・山本正昭



 

①  倭寇―海の歴史(講談社学術文庫)田中健夫

著者名:田中健夫(著)

出版社名:講談社

定価:1,155円 (本体1,050円+税)

A6判:264ページ

【「倭寇」の実像に迫る】

半裸に裸足、大刀を振るって大海を荒らしまわる「荒くれ者の日本人」という倭寇像は、歴史の真実とは掛け離れている。中国人・朝鮮人・ヨーロッパ人も含んだ海民集団は、時の政治・外交に介入し、密貿易を調停し、14~16世紀の国際社会の動向を左右した。陸地中心の歴史観を超え、国境にとらわれない「海の視点」から、その実像を浮き彫りにする。(講談社HPより)

 

②  琉球王国は誰がつくったのか 倭寇と交易の時代(七月社)吉成直樹

著者名:吉成直樹(著)

出版社名:七月社

定価:3,520円 (本体3,200円+税)

四六判:344ページ

【首里城の王たちは、いったいどこからきたのか?】

首里城は、15世紀初頭、尚巴志にはじまる琉球国の王城だった。

農業を基盤とし沖縄島内部で力を蓄えた豪族が、抗争の末に王国を樹立したというのが通説だが、これは真実だろうか? 政情不安定な東アジアの海では、倭寇をはじめ、まつろわぬ者たちがしのぎを削っていた。王国の成立に彼らが深く関わっていたことを多角的なアプローチから立証し、通説を突き崩す新しい琉球史を編み上げる。(七月社HPより)

 

③  描かれた倭寇「倭寇図巻」と「抗倭図巻」(吉川弘文館)東京大学史料編纂所

著者名:東京大学史料編纂所(編)

出版社名:吉川弘文館

定価:2,750円 (本体2,500円+税)

B5判:112ページ

【「倭寇図巻」に加え、中国で新発見された「抗倭図巻」を全頁カラーで初公開】

16世紀、主として中国沿海部で略奪・密貿易・狼藉を行ない、諸地域を荒廃させた倭寇。以前より知られていた「倭寇図巻」に加え、中国で新たに発見された「抗倭図巻」を全ページカラーの大画面で本邦初公開。両図巻を比較検討して関係性を探り、現在は行方不明の第三の倭寇図巻の存在を指摘。日中共同による倭寇図像研究の最先端へと読者を誘う。(吉川弘文館HPより)

 

④  銭躍る東シナ海 貨幣と贅沢の一五~一六世紀(講談社選書メチエ)大田由紀夫

著者名:大田由紀夫(著)

出版社名:講談社

定価:1,980円 (本体1,800円+税)

四六判:280ページ

【共進化する東アジア史を、貨幣という視点から捉える!】

「ちかごろ北京城の内外で人々は贅沢を好み、貴賤を問わず、みな金襴や宝石を身に着け、服装がみずからの分限を甚だしく越え、どの宴席でもいつも盛りだくさんの料理や菓子などが並べられ……」15世紀後半、明の都・北京では人びとが競って贅沢にふけるようになった。奢侈の風潮は、さらに朝鮮半島、そして日本列島にも伝播し、絹製品や陶磁器・金銀・珠玉などの「唐物」が東シナ海を盛んに行き交うこととなる。大陸・半島・列島にわたる「贅沢の連鎖」はなぜ起こったのか?それは単なる偶然ではなく、また各地域内の単一事象だけでも決して説明がつかない、世界史的事件であった!

これまで日本史の枠内で捉えられていた応仁の乱前後を画期とする日本列島の経済成長も、日朝交易が過熱化し半島から列島へ流れ込む朝鮮綿布、琉球を経由した唐糸・青花の流入といった多地域にわたる国際交易の活況と切り離して考える事ができない。中世日本の経済成長、私鋳銭の流通や石高制への変化などの事象も、東アジア各地の経済成長と連動したものであった。

本書は、中国・朝鮮・日本の経済変動が相互に影響を与え合い、複数の起点からなる共時的な歴史変動がいかに生起するかを探る試みである。(講談社HPより)

 

⑤  沖縄の名城を歩く(吉川弘文館)上里 隆史・山本 正昭

著者名:上里隆史・山本正昭(編)

出版社名:吉川弘文館

定価:2,090円 (本体1,900円+税)

A5判:196ページ

【精選した46のグスクを図版を交えて紹介】

沖縄諸島に今も遺る多くのグスク。琉球石灰岩で構築された曲線多用の城壁や大陸伝来のアーチ式城門など、独特の形態が訪れる者を魅了する。沖縄本島だけでなく島嶼部からも精選したグスク46を、豊富な図版を交えて紹介する。詳細・正確な解説とデータは城探訪に最適。最新の発掘成果に文献による裏付けを加えた、〈名城を歩く〉シリーズ沖縄編。(吉川弘文館HPより)

 

「倭寇」と呼ばれた人々と海外貿易で栄えた琉球の歴史に触れる5冊、いかがでしたか?

企画展「海を越える人々(前期) 琉球と倭寇のもの語り」は、9月22日~11月19日まで開催です。



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